

経営層の課題認識は、「ビジョン・戦略の策定」から「実行」フェーズにシフト。中でも「ヒトの育成」に大きな悩み
日本の上場企業CxO・経営企画責任者向け第1回意識調査結果を発表
ローランド・ベルガー)は、企業経営における難易度の高まりの要因を捉えるため、「第1回 上場企業CxO・経営企画責任者への意識調査」を実施しました。
本調査では、日本の経営層に、戦略を実行しきることへの課題感があることが明らかとなりました。また、その要因として、M&Aや企業変革を含む様々な現場、およびマネジメントにおける「ヒト」領域をあげた経営層は、9割以上にのぼりました。調査結果の主なポイントは4点です。
- 経営課題は「ビジョン」「戦略」の策定から「実行」へ
- 「ヒト」領域を課題とする経営層は9割超に達し、管理職/現場双方の育成に悩み
- 「ヒトの育成」の遅れが、企業/事業買収後の収益低下に直結
- 企業変革の遅れの主要因も、施策検討よりも実行を主導する「ヒト」に課題
1. 企経営課題は「ビジョン」「戦略」の策定から「実行」へ

2. 「ヒト」領域を課題とする経営層は9割超に達し、管理職/現場双方の育成に悩み

3. 「ヒトの育成」の遅れがM&A後の収益低下に直結

4. 企業変革の遅れの主要因も、施策検討よりも実行を主導する「ヒト」に課題

「正解に通ずる道を論理的に探すヒトではなく、選んだ道を正解にするヒトの探索と育成こそ、現経営者の最大の役割なのです。」
本調査の結果を受け、ローランド・ベルガーの企業変革チームの責任者でシニア・パートナーの田村誠一は、次のように述べています。
「企業変革能力は、不振事業の立て直しやグローバル事業の立上げなど、修羅場でしか身に付きません。しかし現実は、経営幹部候補社員ほど、外部環境の安定した「(過去の)花形事業」を任されてきた例が多く、「平時の事業運営」には優れていても「有事の変革実行」の場数を踏んでいないことが珍しくありません。」
ローランド・ベルガーの企業変革チームを率いるプリンシパルの野本周作は次のように述べています。
「人材育成投資はその効果測定の難しさから検証や改善に繋がりにくく、導入担当の実績や年次評価には寄与するが、実際の成果がわかりづらい分野です。その結果が、今回の調査には経営層の「実行」「ヒト領域」に関する課題感の強さとして表れています。それらの払拭に向けては、定期的に全施策をフラットに総点検し、必要に応じて施策を再構築することが必要で、それに向き合えるかが、変革実行力獲得の分岐点になるのです。」
【調査概要】
- 調査時期:2025年1月
- 調査機関:ローランド・ベルガー
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国、男女、20~70代、上場企業に属するCxO・経営企画責任者(CEO等の経営者/役員、または経営企画部長クラス)
- 有効回答数:200名
ローランド・ベルガーの企業変革チームは、事業構造や財務構造の再構築、抜本的な収益改善、企業再生・変革を手掛ける業界横断型専門チームとして、クライアント企業の変革に向けた各種ご支援を行っています。
お問合せいただいた方には、詳細な調査結果もご提供しております。