By Kenichi Shimomura

ローランド・ベルガーでは、日系企業のアジアを含めたグローバル進出、並びにメタバースやAIに関連する新時代テクノロジーに関連するプロジェクトを数多く手掛けています。

本スタディでは、メタバースとAIによって大きく変容する世界について示唆を抽出しています。

内容

メタバースは死んだのか、AIはブームに終わらず世界を変革するのか──

本スタディはこれらの問いに見解を示す内容となっている。だが、伝えておきたいのはメタバースが「マトリックス」のようなディストピアや、AIが「ターミネーター」のような悲劇を生むものとして警鐘を鳴らす論旨ではない。そんな妄想よりも、もっと現実的でかつ我々に大きなインパクトをもたらす変化が訪れると考えている。それは「世界のハイパーボーダレス化」だ。

メタバースとAIが密接に連携することで国境や国籍、言語、民族の垣根はこれまでとは異なる次元で希薄化していく。人々の価値観に大きな変化をもたらし、あらゆるインダストリーやビジネスの構造が大きく変容する。そんな世界線が2040年には訪れているだろう。その変化の震源地はアジアである可能性が高い。かつて、アジアのリーダーであった日本は激動の世界の中、どのようにサバイブしていくか。